ラブレーの宮地澄人シェフはここ最近非常に腕を上げている料理人かも知れない。3か月に一度は彼の料理を食べてきたが、先日の料理は時に印象に残るものだった。特段輝かしいキャリアや修行経験があるわけではないが、歴史あるレストランで自分の歴史を刻もうとする前向きな姿勢が顕著に現れる。 ラブレーは開店以来20年という時間を刻むレストラン。思えば20年前に、当時河合塾の英語講師をされていた古藤先生が主催するワイン会(当時はたいしてお酒は飲めなかったのだが、何故誘われたかは未だに疑問だ)にお声をかけていただいてからの長い付き合いになる。古藤先生のワイン会は当時開店したばかりのOZAWAなど、できたばかりのレストランを貸切で行う、それは華やかな集まりだった。私はその時期、古藤先生から多くのこのを学び、多くの人をご紹介いただいた。 さて、ラブレーは多くの料理人を輩出してきたことはよく知られている。初代料理長の