レンタル大手「TSUTAYA(ツタヤ)」を展開するカルチュア・コンビニエンス・クラブ(CCC)が運営する公共図書館で、さまざまな問題が指摘され始めている。国内で初めてCCC運営の図書館を導入した佐賀県武雄市では、関連会社から中古本を購入していたことが発覚。国内2例目の神奈川県海老名市でもCCC側の選書や本の分類に疑問の声が上がった。問題を受けて、愛知県小牧市では住民投票の結果、「ツタヤ図書館」の導入の反対票が賛成票を上回った。いわゆる「ツタヤ図書館」は、共通する課題があるのだろうか。図書館情報学が専門の慶応大学文学部、根本彰教授に聞いた。 増加する「指定管理者制度」による図書館運営 CCCは、公共施設の管理・運営を民間に委託する「指定管理者」という制度で、行政から委託を受けて図書館を運営している。指定管理者制度による図書館運営はCCCだけでなく全国で実施されており、その数は年々伸びつつある