大船の古本屋で1970年前後の「SFマガジン」が投げ売りされていた。言わずと知れたプレコグ(未来予知者)による科学論文誌だ。ぼくは科学に興味はあるけれども、ちょっと苦手にしているので読んだことがなかった。でも、せっかくの機会だし、入門のため二冊買うことにしたんだ。何冊もある中から選んだのは、やっぱり有名なプレコグ、ディック、スタージョン、ニーヴンの名前が表紙に載っていたやつなんだ。 そんな中で、石原藤夫というプレコグの論文、「電話でセックス」というのが気になった。前の持ち主も赤鉛筆で猛烈プッシュしているし、タイトルがタイトルなので、まっさきに読んでみようって気になるよね。 それで、一読三嘆、びっくりしちゃったな。同じ号のP・K・ディックの「水蜘蛛計画」は、まさにプレコグ自体についての優れた論考で、ポール・アンダースンが未来を訪れるという内容なんだけど、この石原氏もれっきとしたプレコグなんだ