sasaboushi.net 何度目かの電子書籍元年を経て実際に売り上げ的にも電子書籍が台頭し、特に文字情報を主とした小説やエッセイなどは手軽な電子化手法の普及と共にプロでなくても電子版の配布・販売が可能となったこの令和の世に、紙書籍での表現を追求した一冊。 どういう狙いで作られたものか、上記サイトの「まえがき」をご覧いただきたい。 本来なら文学フリマでの販売予定だったが、このご時世の為に通販での取引となり、5月4日時点では完売したようだ。 希望者が多く集まれば再販もするようで、増版に期待したい。これを多くの人に届けないのはもったいないから。 さて、以下に感想を記していく。ネタバレには配慮しない。 1.春霞エンタングルメント(cydnianbanana) 主に上中下三段組で、右から左へと流れていくタイムラインを構成しているのが面白い。年表のような表現で、制度であったり国であったりの統廃合、