「映画はビデオゲームの物語を語るのに適した媒体ではない」 2021年、そう語った人物がいた。ゲーム原作ドラマ『The Last of Us』のクリエイター、クレイグ・メイジンだ。彼は、ビデオゲームのインタラクティブ性とそれに関連した物語のデザインが映画への脚色を阻むと述べた。2年後、彼のドラマはあらゆる賞を総ナメにし、「ゲーム映像化史上最高の作品」と激賞された。 『The Last of Us』の成功はメイジンの意見を変えただろうか? どうもそうではなさそうだ。彼は2024年公開予定のゲーム原作映画『ボーダーランズ』から途中で降りている。 ビデオゲーム原作映画は、長らく映画界から軽んじられてきた。 1993年の『スーパーマリオ 魔界帝国の女神』が「最悪」と断じられて以来、ゲーム原作映画は観客を楽しませ、映画会社に大金をもたらすものでありつつも、アメリカの映画批評家たちからは低評価をくだされ