学校で情報リテラシー教育の最前線に立つ技術・家庭科の先生たち。そんな先生方は情報教育にどのような問題意識を持ち、懸念を抱いているのか。前回に引き続き、筑波大学附属駒場中・高等学校の技術科、市川道和先生にお話を伺っていく。 子供の思考形成に、コンピュータがどこまで支援できるか――。市川先生が10数年前に取り組んだのが、LOGOという言語体系である。LOGOは米国の数学者・発達心理学者であるシーモア・パパート氏が開発したプログラミング言語だ。まだ小学校にも上がらないぐらいの子どもとコンピュータとの対話を確保するために、いわゆる言葉としてのプログラミング言語ではなく、図形を言語の代わりに用いているのが特徴である。 このLOGO言語とブロックのLEGOが組み合わさった教材として、かつて「LEGO TC logo」という製品が存在した。残念ながら現在は製造中止となっており、変わりに「LEGO Min