ヨルゴス・ランティモス、どこまでいく? さっそくタイトルから入りましょう。 今回紹介する映画は、私が「2023年の映画ベスト10」の第1位に選んだ作品。アメリカでは2023年12月に一般公開で、日本では2024年1月26日に公開でしたが、東京国際映画祭で一足先にお披露目され、それよりもっと前のヴェネツィア国際映画祭ではコンペティション部門で最高賞の金獅子賞を受賞しました。 それが本作『哀れなるものたち』です。原題は「Poor Things」。 開口一番で話題にしたいのが本作の監督。ええ、この人です。“ヨルゴス・ランティモス”…(ラスボス風の響きで)。私、たぶん、“ヨルゴス・ランティモス”のこと好きなんだろうな…(突然の乙女ゲーム的な告白の呟き)。 「天才」なのか、「奇才」なのか、「変態」なのか、それはわかりません。でもとにかくヘンテコなクリエイターです。 このギリシャ出身の監督の作る映画は