■部活動の指導は義務ではない「部活、やりたくない」――中学生や高校生の訴えかと思うかもしれないが、じつはいま日本の学校現場で、若手の先生を中心に部活動の顧問を「やりたくない」という声がわき起こっている。 「それは先生のワガママだ」と思う人もいるかもしれない。だが、ここで私たちが知らなければならないのは、部活動の指導は先生の義務ではないということだ[注1]。 そもそも部活動は、国語科や保健体育科のように学校教育で必ず扱うべきものではない。部活動とは、「生徒の自主的、自発的な参加により行われる」(中学校ならびに高校の学習指導要領)ものであり、先生もそれを任意に指導するだけなのである。 しかし、任意であるはずの部活動指導が、教員に強制されている。平日の夕方と朝の時間が無給で奪われるだけでなく、土日祝日も当たり前のように出勤することが要請されている。「部活、やりたくない」という叫びの背後には、日本