ロシアが占領するウクライナのザポリージャ原発について、部分的に稼働している最後の原子炉を完全な停止状態とするようウクライナ当局や国際原子力機関(IAEA)は要請しているが、ロシア側は無視し続けている。 ウクライナの原子力安全当局はここ数日、ザポリージャ原発で冷温停止状態に入っていない唯一の原子炉である5号機での熱および蒸気の生産を停止するよう繰り返し求めている。6月に近隣のダムが破壊され、原発冷却水の供給はますます逼迫(ひっぱく)するようになった。 IAEAも5号機の完全な停止を呼び掛けているが、ロシアの国営原子力企業ロスアトムは拒否していると、グロッシ事務局長が7日明らかにした。IAEAは完全な停止を支持しているものの、「生死に関わる問題」ではないと同氏は語った。 東京都内でインタビューに応じたグロッシ氏は、「IAEAは冷温停止状態にすべきだとの見解を表明した」が、「原発管理者の見解は違