大阪府枚方市の市民病院が建て替えられるのを機に、医療者とコミュニケーションをとるのが難しい聴覚障害者や外国人らが、適切な医療を受けられるよう市に医療通訳の整備を求める会を5月に立ち上げることが9日、分かった。今月12日には準備会を行う。関係者によると、手話と外国語の通訳がともに常駐する医療機関は過去にも例がないとみられるという。 会は「枚方市の医療通訳を実現させる会」で、5月14日に設立総会を開く。設立を呼びかけたのは同市在住の寺嶋幸司さん(47)。妻の久枝さん(49)は聴覚障害者で、市民病院をしばしば利用する。同市には手話通訳派遣制度があるものの、事前申し込み制のため、突然の発病や入院時の医師の回診など、急にコミュニケーションが必要な事態には対応できず、久枝さんも入院中に困ることが多かったという。 「医療は専門用語が多い。知識を備えた通訳が常駐してほしいと痛感した」と寺嶋さん。そんなとき