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ブックマーク / www.kyoto-u.ac.jp (283)

  • 学生の懲戒処分について(2018年3月15日) | 京都大学

    学は、医学部2回生1名を、平成30年3月13日付けで、停学(無期)処分とすることを決定しました。 処分内容 医学部2回生1名を、京都大学通則第32条に定める「学生の分を守らない者」として、平成30年3月13日付けで同通則第33条に定める停学(無期)処分とすることを決定した。 処分理由 当該学生は、平成29年7月、飲酒した状態において、他人に傷害を与える行為を行った。このような犯罪行為は、もとより「学生の分に反する行為」に該当するものであり、看過できない。学は、今回の事件の事実関係等について調査を行い、慎重に審議した結果、当該学生が反省し更生を遂げる機会を与えるため、当該学生を停学(無期)処分とすることとした。

    学生の懲戒処分について(2018年3月15日) | 京都大学
  • 老いるほどリスクの高い仕事を引き受ける兵隊 -シロアリ社会の年齢による分業システムを解明-

    松浦健二 農学研究科教授、柳原早希 同修士課程学生、三高雄希 同特定研究員らの研究グループは、シロアリの社会における個体の年齢と役割分業の関係を分析し、高齢の兵隊アリが死亡リスクの高い最前線で天敵と戦う役割を担い、若い兵隊アリは死亡リスクの低い巣の中心部で王や女王の近衛兵としての役割を担っていることを明らかにしました。今回の研究成果は、余命の短い個体が死亡リスクの高い仕事を引き受けることによって巣全体として機会損失を最小化し、防衛力を効率的に維持していることを示しており、昆虫の社会における高度な分業システムの実態や、その進化を理解する上で重要な意味をもちます。 研究成果は、2018年3月7日に英国の科学雑誌「Biology Letters」にてオンライン掲載されました。 研究者からのコメント 誰かの犠牲がなければ社会全体が大きな損害を被るような場合、誰がその犠牲を引き受けるべきか。この難

    老いるほどリスクの高い仕事を引き受ける兵隊 -シロアリ社会の年齢による分業システムを解明-
  • 美濃導彦 学術情報メディアセンター教授 最終講義

    このたび、美濃導彦 学術情報メディアセンター教授が2018年3月31日をもって退職することになりました。つきましては、以下のとおり最終講義を開催します。 皆さまの参加をお待ちしています。

    美濃導彦 学術情報メディアセンター教授 最終講義
  • 生命誕生に迫る始原的代謝系の発見 -多元的オミクス研究による新奇TCA回路の証明-

    跡見晴幸 工学研究科教授、布浦拓郎 国立研究開発法人海洋研究開発機構主任研究員らの研究グループは、北海道大学、製品評価技術基盤機構と共同で、南部沖縄トラフの熱水活動域から採取した試料から単離した細菌が、アミノ酸などの化合物生合成に不可欠なTCA(クエン酸)回路の中でも、最も始原的な形態の回路を有することを発見しました。 研究成果は、2018年2月2日午前4時に米国の科学誌「Science」に掲載されました。 研究者からのコメント 初期生命の形態は、独立栄養であったのか、あるいは従属栄養であったのか、永い議論が続いています。今回示したこの始原的な新奇TCA回路の特性は、「初期生命が原始地球の生命誕生の場において、利用可能な物質の存在量に応じて、柔軟に代謝を変化させる混合栄養生命として誕生した」という可能性を強く示しています。 概要 多くの生物にとってTCA回路は生存に必須の代謝機構であり、

    生命誕生に迫る始原的代謝系の発見 -多元的オミクス研究による新奇TCA回路の証明-
  • 附属図書館の貴重資料電子化画像が自由に利用できるようになりました。(2017年12月1日)

    京都大学図書館機構では、京都大学貴重資料デジタルアーカイブを正式公開し、附属図書館所蔵資料の電子化画像を自由利用可能としました。 これは、京都大学が進めるオープンアクセス推進事業の一環として、貴重資料等の一次資料の電子化と公開・流通を推進する中、より円滑な電子化画像の利用を促進するため、利用規則を改正したものです。今回の規則改正により、インターネット上で公開されている附属図書館所蔵資料の電子化画像については、利用申請や利用料の支払手続きをすることなく、自由に利用することができるようになります。 京都大学が所蔵する貴重資料は数多くの出版物、放送番組等で使用されており、「天正遣欧使節肖像図」や「國女歌舞妓繪詞」は、学校の教科書等にも掲載されています。京都大学貴重資料デジタルアーカイブでは、12月1日現在、3,700タイトル以上の一次資料の電子化画像を公開しています。

    附属図書館の貴重資料電子化画像が自由に利用できるようになりました。(2017年12月1日)
  • 学生の懲戒処分について(2018年2月15日) | 京都大学

    学は、文学部4回生1名を、平成30年2月13日付けで、停学(無期)処分とすることを決定しました。 処分内容 文学部4回生1名を、京都大学通則第32条に定める「学生の分を守らない者」として、平成30年2月13日付けで同通則第33条に定める停学(無期)処分とすることを決定した。 処分理由 当該学生は、平成29年8月9日、オープンキャンパスが開催されている部構内正門付近において、学外者による学構内での迷惑行為を制止する等の職務を行っていた職員に対し、プラカードを奪おうとするなど、職員の執務を妨害し、かつ、職員に対して暴力を加えた。このことは、京都大学学生懲戒規程第3条第3号「刑罰法令に触れる行為を行った」及び第5号「前各号に準ずる不適切な行為を行った」に該当し、京都大学通則第32条第1項に規定する「学生の分を守らない」行為である。 また、当該学生は、聴き取り調査(弁明の機会)の場におい

    学生の懲戒処分について(2018年2月15日) | 京都大学
  • 弱いオランウータンの雄は第一子の父親になる -父子DNA鑑定で判明した弱い雄の繁殖戦術-

    田島知之 理学研究科教務補佐員、井上英治 東邦大学講師らの研究グループは、ボルネオ島での観察とDNA分析から、ボルネオオランウータンの劣位雄が子どもを残すことを明らかにしました。オランウータンの社会構造の解明に貢献することが期待されます。 研究成果は、2018年2月1日午前0時に霊長類学の国際学術誌「Primates」にオンライン掲載されました。 研究者からのコメント 人に近い動物でありながら、オランウータンの生態にはまだ多くの謎が残されています。オランウータンは群れを作らない上、7年に1頭しか子どもを産まないことから、親子鑑定が難しい対象です。劣位雄が繁殖していることを明らかにした研究は、オランウータンの雄に見られる一時的な成長停止が、戦略として進化したとする考えを支持するものです。 概要 オランウータンの優位雄は90キロを超える巨体と「フランジ」と呼ばれる顔のヒダを特徴として持ちま

    弱いオランウータンの雄は第一子の父親になる -父子DNA鑑定で判明した弱い雄の繁殖戦術-
  • 細胞が音を聴く? -音により細胞に遺伝子応答が起こる可能性を示す-

    これまで音(可聴域音波)は、耳などの感覚器によって受容され、脳によって統合解釈されることで、はじめて生命にとって意味のある情報になるものと捉えられてきました。研究では、この「常識」にチャレンジし、音が直接細胞に作用して遺伝子応答を引き起こすことを示す結果を得ています。今後も、生命にとって音とは何なのか、独自の切り口から考えていきます。 概要 音は、人をはじめとする動物個体にとって、外界の認識やコミュニケーションのツールとして非常に重要な役割を果たします。その個体レベルでの重要性は誰もが認めるものであるのに対し、細胞レベルで音を認識する仕組みがあるかどうかについては、これまでに科学的な検証がほとんどなされていませんでした。 そこで研究では、可聴域音波が細胞レベルでの応答を引き起こすかどうかを、細胞の遺伝子応答に着目して追究しました。様々な種類の細胞に様々な音波を当て遺伝子解析を行ったとこ

    細胞が音を聴く? -音により細胞に遺伝子応答が起こる可能性を示す-
  • 教職員に対する懲戒処分について(2018年2月5日) — 京都大学

    学は、以下の事案について、学人事審査委員会の審議を踏まえて、国立大学法人京都大学教職員就業規則に基づき、北部構内事務部 主任に対して懲戒処分を行いました。 当該職員は、平成29年3月4日以降一度も出勤をしておらず、出勤可能の状態であるにもかかわらず、適切な欠勤の手続によらず、かつ正当な理由なく、相当日数にわたる欠勤を行ったことが確認されました。 このような事態が生じたことは誠に遺憾であり、今後さらに全学をあげて再発防止に取り組むとともに、教職員として不適切な行為に対しては厳正に対処してまいります。 処分の量定 懲戒解雇 処分の理由 上記の行為は、国立大学法人京都大学教職員就業規則第36条(遵守事項)第1号に規定する禁止行為「みだりに勤務を欠くこと」に該当し、同規則第48条の2に掲げる「懲戒事由」の第1号「この規則によって遵守すべき事項に違反した場合」の懲戒事由に該当することから、同規則

    教職員に対する懲戒処分について(2018年2月5日) — 京都大学
  • ヒトの祖先はチンパンジーやゴリラには似ていない -発生パターンの比較から二足歩行の起源に迫る-

    研究により、形態の発生パターンの比較は有用な研究手法であることが改めて示されたと考えています。一方で、研究では大腿骨という骨格形態の一部のみを対象としました。まだまだ取り組むべき課題は多く、今後、個体発生の比較という視点から、ヒトの起源に関する新たな知見が得られると考えます。 概要 ヒトと、チンパンジー、ゴリラなど近縁な類人猿は、共通祖先から約1,000万年前以降に順次分化しました。直立二足歩行は、ヒトが共通祖先からの分化後に独自に進化した、他の類人猿と決定的に異なる生物学的特徴です。では、直立二足歩行の前は、どのように運動していたのでしょうか。 ヒトの直立二足歩行の起源に関する有力な仮説の一つに、「ナックル歩行仮説」があります。ヒトに近縁な類人猿は、手のひらを地面につける「普通のサル」とは異なり、「ナックル歩行」という指の背を地面につく特徴的な四足運動をします。ナックル歩行仮説は、ヒ

    ヒトの祖先はチンパンジーやゴリラには似ていない -発生パターンの比較から二足歩行の起源に迫る-
  • 学生の懲戒処分について(2018年1月30日) | 京都大学

    学は、文学部4回生1名、総合人間学部4回生1名の計2名を、平成30年1月30日付けで、以下のとおり譴責処分とすることを決定しました。 処分内容 文学部4回生1名、総合人間学部4回生1名を「学生の分を守らない者」として、平成30年1月30日付けで同通則第33条に定める譴責処分とすることを決定した。 処分理由 平成28年10月3日、同年10月31日から平成29年7月4日までの間、および平成29年8月9日から同年同月11日までの間、京都大学部構内クスノキ周辺に権限なく設置された巨大工作物に関し、当該2学生は、その設置に主たる役割を果たした。学は、平成28年10月3日にクスノキ周辺における最初の巨大工作物の設置を確認して以降、敷地所有権及び施設管理権に基づき、当該2学生に対して、当該工作物について自主撤去通告及び口頭での撤去命令を行ってきた。さらに、クスノキ周辺は学学生、教職員及び一般市

    学生の懲戒処分について(2018年1月30日) | 京都大学
  • 平成29年度京都大学一般入試 理科(物理)における入試ミスについて

    公表にあたって このたび、平成29年2月に実施いたしました、平成29年度一般入試 理科(物理)の問題に出題ミスがあることが判明いたしましたので、下記のとおり公表します。 受験者の皆様をはじめ関係の皆様に多大なるご迷惑をおかけいたしましたことを心よりお詫び申し上げます。 この事実を厳粛に受け止め、深く反省するとともに、影響を受けた受験者への対応と再発防止に全力で取り組んでまいります。 1.入試概要 入試方法区分:平成29年度一般入試 理科(物理) 試験実施年月日:平成29年2月26日(日) 合格発表日:平成29年3月10日(金) ミスのあった科目:理科(物理) 実施学部等:(別紙1のとおり) 2.入試ミスの内容 該当する問題:物理問題Ⅲ(4)「せ」(別紙2参照) 配点3点 ミスの内容:問題文中に条件設定が不足していたため、正解が一つに定まらない設問となっていた。 ※ 問題の解説については「物

    平成29年度京都大学一般入試 理科(物理)における入試ミスについて
  • シジュウカラの音声言語、単語から指示対象をイメージする能力を確認

    従来、動物の音声コミュニケーションは、話し手が聞き手の行動を機械的に操作する単純なものであると考えられてきました。研究は、この枠組みを覆しうる大きな成果です。「リンゴ」と聞くと赤いリンゴを頭に思い描くように、シジュウカラも「ヘビ」を示す鳴き声からヘビをイメージできるのです。私たちが会話の中で用いる様々な認知能力は、実は他の動物にも広く進化しているのかもしれません。 概要 シジュウカラは天敵のヘビをみつけると、「ジャージャー」と聞こえる特別な鳴き声を発し、仲間に警戒を促します。この鳴き声は、ヘビに遭遇した時以外に発せられることがないので、「ヘビ」を示す単語(名詞)であるかもしれません。もしそうであれば、ヒトの言語と同様に、仲間のシジュウカラ(聞き手)にヘビのイメージを想起させる可能性があります。 そこで研究では、このヘビ特異的な鳴き声が、仲間のシジュウカラ(聞き手)にヘビに関する視覚イメ

    シジュウカラの音声言語、単語から指示対象をイメージする能力を確認
  • 研究テーマのガレージセール

    閲覧したい方: 学内外の研究者、企業の方などどなたでもご覧いただけます。(開催期間中いつでもお立ち寄りください。) 出品したい方: 京都大学所属の教員・研究者・職員(先着50名) ※ 出品については、備考をご覧ください。 概要 以下の様な、他の人に渡すのは惜しいがこのまま消えゆくのはもっと惜しいという研究テーマやデータ、知見や書籍などを、 一定の条件のもとで他の研究者に譲ろうというものです。 以前やっていたけどもう手をつけられないテーマがあり、誰かに託したい。 所属が変わったため、今は続けられないテーマを誰かに引き継ぎたい。 近々京都大学を離れるが、 データも書籍も知見もぜひどなたかに活かして欲しい。 なお、譲渡可能かどうかの判断は出品者の責任とさせていただきます。 展示会の詳細と受取方法 展示会 2018年2月19日~23日の間、会場にて研究テーマを展示します。掲示

    研究テーマのガレージセール
  • 研究活動上の不正行為に係る調査結果について(2018年1月22日)

    日、iPS細胞研究所における研究活動上の不正行為(捏造・改ざん)に係る調査結果について、記者会見を行いましたので、お知らせします。 このような、あってはならない事態が発生したことを真摯に重く受け止め、今後全学をあげて再発防止に取り組むとともに、教職員として不正行為および不適切な行為に対しては厳正に対処していきます。 調査結果の概要 京都大学における公正な研究活動の推進等に関する規程第9条1項及び京都大学における研究活動上の不正行為に関する調査要項第3条に基づく調査委員会を設置し、調査を実施した結果、通報対象論文において、不正行為(捏造・改ざん)が認められた。 詳細は以下をご参照ください。 調査結果報告 「京都大学における研究活動上の不正行為に係る調査結果について(概要)」 「論文不正に関するデータ解析の概要」 及び 「参考資料」 「事案における再発防止策について」

    研究活動上の不正行為に係る調査結果について(2018年1月22日)
  • 「吉田寮生の安全確保についての基本方針」の実施に関するFAQ(第1版更新版)

    関連リンクを追加しました。(2018年2月2日、2018年3月7日、2018年4月10日) 『 「吉田寮生の安全確保についての基方針」の実施に関するFAQ(第1版)」 』(平成30年1月12日公表)として、学ホームページ内に公開したところですが、A-15について、回答の趣旨に変更はありませんが、表記を修正しましたので、第1版更新版として改めてここに公表いたします。 平成29年12月19日に決定・公表しました「 吉田寮生の安全確保についての基方針 」(以下、「基方針」という。)の実施に関しまして、現在、吉田寮に居住している学生諸君、またその他の学学生・教職員、一般のみなさまが、代替宿舎への転居等について質問したいと思われる事項について現在の京都大学の考え方をお示しします。 また、今後、学生諸君等から他の質問があり、当該者以外にも情報共有しておくべきと考える事項がありましたら、適宜、

    「吉田寮生の安全確保についての基本方針」の実施に関するFAQ(第1版更新版)
  • 子どもの自制心、遺伝的影響が見え始めるのは5歳頃から -子どもの資質を考慮した発達支援を目指して-

    森口佑介 教育学研究科准教授、篠原郁子 国立教育政策研究所主任研究官の研究グループは、3歳から6歳までの子ども81人を調査し、行動や思考を制御する能力(実行機能)とその能力に深く関わる外側前頭前野の活動に、COMT(カテコール-O-メチルトランスフェラーゼ)遺伝子が影響を与えることを突き止めました。また、そのタイミングが5~6歳以降であることを明らかにしました。 研究成果は、2018年1月5日に「Developmental Science」誌に掲載されました。 研究者からのコメント 幼児期の実行機能や自制心は、後の学力、学校適応、健康状態、経済状態に影響を与えるため、この能力の発達過程を理解すること極めて重要です。今回は遺伝的な要因が実行機能に与える影響を示しましたが、今後は遺伝的な要因と子育てや家庭環境などの環境的な要因の両方が与える影響を検討し、発達支援につなげていきたいと考えていま

    子どもの自制心、遺伝的影響が見え始めるのは5歳頃から -子どもの資質を考慮した発達支援を目指して-
  • 生きたマウス体内のAMPK活性を可視化 -糖尿病薬や運動が効果を及ぼす細胞が明らかに-

    松田道行 生命科学研究科教授らの研究グループは、細胞内エネルギーが不足すると活性化するAMP活性化プロテインキナーゼ(AMP-activated protein kinase、AMPK)という分子の活性を生体内でモニターするため、AMPKのFRETバイオセンサー(蛍光共鳴エネルギー移動という現象を利用し、分子がどれくらい働いているかをモニターする手法)を発現する遺伝子改変マウスを開発しました。その結果、生きたマウス体内で糖尿病薬や運動によるAMPKの活性化を捉えることに成功しました。 研究成果は、2017年11月29日午前2時に米国の学術誌「Cell Reports」に掲載されました。 研究者からのコメント 代謝疾患だけでなくガンや老化といった研究分野で、AMPK活性を検出するFRETマウスが画期的なツールとなる可能性があります。例えば、疾患の原因となる組織・細胞の特定や、新規AMPK活

    生きたマウス体内のAMPK活性を可視化 -糖尿病薬や運動が効果を及ぼす細胞が明らかに-
  • 見られていると絶縁体が安定化する -観測による量子多体状態の制御技術を確立-

    富田隆文 理学研究科博士課程学生、高橋義朗 同教授、段下一平 基礎物理学研究所助教らの研究グループは、レーザー光を組み合わせて作る光格子に極低温の原子気体(レーザー冷却、蒸発冷却などを施し、真空容器中の気体を絶対温度でナノケルビンの温度にまで液化・固化させることなく冷却させたもの)を導入し、周囲の環境との相互作用によるエネルギーや粒子の出入り(以下、散逸)が量子相転移(圧力や磁場などを変化させた際に量子力学的なゆらぎにより物質の状態が異なる状態へと変わること)に与える影響を観測することに、世界で初めて成功しました。 研究成果は、2017年12月23日午前4時に米国の科学誌「Science Advances」に掲載されました。 極低温原子気体を用いた量子シミュレーションは21世紀に始まった比較的新しい研究方法で、いまなお大きな発展の可能性を秘めています。今回の研究でシミュレートした開放量子

    見られていると絶縁体が安定化する -観測による量子多体状態の制御技術を確立-
  • 霊長類最大の群れで暮らす、野生マンドリルの食生活 -季節的な「食糧難」への柔軟な対応-

    郷峻 霊長類研究所研究員、中島啓裕 日大学助教、Etienne F. Akomo-Okoue ガボン熱帯生態研究所研究員、Fred L. Mindonga-Nguelet マスク科学技術大学博士課程学生らの研究グループは、霊長類の中で最も大きな群れで暮らすマンドリルの採と行動範囲の季節変化について調べました。その結果、果実が豊富な時期よりも果実減少期に物レパートリーの多様性が高まり、行動範囲が広くなることが分かりました。 研究成果は、2017年12月9日にSpringer社の国際学術誌「International Journal of Primatology」に掲載されました。 研究者からのコメント 大集団で広大な行動圏を動き回るマンドリルの遊動パターンを解明するには、群れを見つけて追跡する方法だけでは限界がありました。研究では、カメラトラップという新しい手法を用いて、彼らが季

    霊長類最大の群れで暮らす、野生マンドリルの食生活 -季節的な「食糧難」への柔軟な対応-