シャープが追加リストラ策の詰めを急いでいる。中小型液晶パネルが、テレビに代わる基幹事業の候補だ。ただ、アップル依存度が高く、不安定でリスクも大きい。 「資産を売るのではなく、赤字を消すというのが基本的な考え方」――。 2013年3月期も大幅な赤字が続き、銀行から資金繰りの支援を取りつけるため追加リストラ策を検討中のシャープ。同社は、事業や資産の売却に対するスタンスをこう説明する。 シャープは中国やメキシコにある液晶テレビの組み立て工場を、提携する台湾の鴻海(ホンハイ)精密工業に売却、人員削減も8000人規模に上積みする方針。一方で、複写機やエアコンなど黒字事業の売却は否定している。 主力取引銀行のみずほコーポレート銀行と三菱東京UFJ銀行は、当面の資金手当てとして、8~9月に2000億円超の追加融資に踏み切る方向。融資拡大に応じる条件は、資産圧縮で債権回収の原資を捻出することだ。 だが、収