津田大介のメルマガ『メディアの現場』より 日本の脱原発は本当に可能なのか?――ドイツ10年の歩みに学ぶエネルギー政策 脱原発における最大の課題 津田:では最後に、日本もそれからドイツも――脱原発に向かうすべての国が抱えているであろう最大の課題についてお話を伺います。ドイツでは、使用済み核燃料の再処理や最終処分についてはどのように考えられているのでしょうか? 小嶋:東西ドイツ時代の1977年に、西ドイツのコール政権が旧東ドイツ国境付近のゴアレーベンを最終処分場候補地に選定しました。ゴアレーベンの地下には硬い岩塩層が広がっており、直接処分には適しているとされたんですね。しかし、その後の調査で岩盤層近くに地下水脈があることがわかり、2000年に調査を中断してしまいます。地域住民や緑の党などから反対の声が上がっていたこともあり、2011年11月には、当時のレトゲン環境相がゴアレーベンでの最終処分場