「書評とは何か」ということを、ここ数日考えていた。 こちらのnoteにも書いたように、1か月ほど前から「企画でメシを食っていく(企画メシ)」という講座に通っている。 そこで「編集」の講師として来てくださった、朝日出版社の綾女欣伸さんが出した課題が「書評」だったからだ。 新聞の書評で取り上げられている本を読み、元の書評とは違う切り口で書く、かなり手強い課題。正直、評価はボロボロだった。 ただ、そのことと、僕が選んだ本の価値には関係がない。 僕は、かつて仕事をしたこともある作家、早見和真くんの『小説王』を題材にした(ちなみにこちらが毎日新聞掲載の元の書評だ)。 業界の人はもちろん、内輪の傑作にとどまらず、もっともっと広く読まれてほしい小説。 課題が発表されてから、元の書評にはない、僕ではないと書けないことを探していた。 いきついたのは、「当事者」感。 「小説」を編集したことはないけれど、著者、