1980年代の「小劇場演劇ブーム」の中心的存在で、筧利夫さんや勝村政信さんら人気俳優を輩出した劇団「第三舞台」を主宰する鴻上尚史さん(52)が21日、東京都内で記者会見し、11月から来年1月にかけて行われる公演「深呼吸する惑星」を最後に、同劇団を解散すると発表した。 鴻上さんは解散を決めた理由について「“故郷”(劇団)に正式に別れを告げた方が、クリエーターとして次の地平に行けるのではないかと思った」などと語った。 「第三舞台」は、鴻上さんが早大在学中の81年に結成。作・演出を鴻上さんが担当し、テンポのよいせりふ回し、ダンスやギャグを交えて時代を切り取る作風が若者の人気を集めた。代表作に「朝日のような夕日をつれて」「天使は瞳を閉じて」など。2001年の公演後、鴻上さんは「大きくなって10年後に再会したい」として同劇団の活動を封印していた。