(2012年7月24日付 英フィナンシャル・タイムズ紙) 多くの観測筋にとっては、東シナ海の、陸地から遠く離れた海域に浮かぶいくつかの無人島を巡って中国と日本の摩擦が激化していく様子だけでも十分心配だ。 しかし、中国で影響力を持つ一部の国家主義者たちが思い通りにできれば、日本が支配している尖閣諸島(中国政府は釣魚島と呼んでいる)を巡る小競り合いは、これよりもはるかに重要な島々を巡る議論に拡大する可能性がある。 沖縄県や琉球列島に対する領有に異議 中国の新聞「環球時報」は今月、中国政府は日本による沖縄県の支配に異議を唱えることを検討すべきだという激しい内容の社説を掲載した。多数の島々から成る同県には140万人の人々が住み、米軍の基地が数多く設けられている。 「日本と対決して領土の一体性に傷を付け合うことを中国は恐れるべきではない」。共産党が運営する同紙はそう明言した。 中国国防大学戦略研究所