米国のIT大手各社が、ライバル企業の得意分野に相次いで進出している。ITの各サービスは関連性が強いため、顧客を増やすには他社が先行する事業にも参入する必要性が高まってきたからだ。 いま最大の注目は、「アマゾン・スマホ」だ。ネット通販最大手の米アマゾンが6月にも独自のスマートフォン(スマホ)を発表し、秋ごろに売り出すと米メディアが次々伝えた。特別なメガネがなくても、画像が3次元(3D)のように浮かんで見える機能が盛り込まれるという。 米国でスマホといえば、アップルのiPhoneが代名詞だ。書店に始まって小売りやコンテンツ配信と業務を拡大したアマゾンが、IT激戦区のスマホ市場に割って入りそうだ。 アマゾンは4月、テレビに接続してネットの動画などを楽しむ「セットトップボックス」という機器を米国で売り出した。先行するアップルやグーグルに「真っ向勝負」を挑んだばかりだ。 マイクロソフト(MS)も4月