ブックマーク / note.com/zoji_numa (3)

  • 芸術と論理の間で1000年生きる書体をめざして…-『日本字デザイン』 佐藤敬之輔(1963年)|造字沼ブックス/文字の本を発掘して読みとく

    先日、怖い文字のを読んだ。 書体研究家・佐藤敬之輔氏による「文字のデザインシリーズ」全6巻である。全巻を通じて圧倒的な情報量なのだ。日語書体をつくるために、ここまでの研究と分析、鋭い洞察力と知識が必要なものなのか。もし書体デザインを志して、最初にこのと出会ってしまったら、その時点で挫けてしまうのではないかと思えるほどだ。 そんな佐藤氏の設計した書体の中でも、もっとも独創的でコンセプチュアルな作品「横組用平斜体 明朝体〈昭和〉」を今回取り上げたい。まずは提示された書体見を見ていただきたい。 この書体は文用の「横組専用書体」として、1962年『第12回 日宣美』で発表された。 斜体の書体ひと目でわかる特徴は「斜体」だろう。斜体が標準体である書体はとても少ない。鈴木勉氏の「スーシャ(1979年)」と今田欣一氏の「いまりゅうD(1988年?)」が有名だ。斜体なだけでなく一部の字に省略や変

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    nakayossi 2020/11/30
  • 漢字と化学の融合がもたらす明るい未来 - 『漢字の略字デザイン:漢字のサイエンス』 長谷川正義(1995)|造字沼ブックス/文字の本を発掘して読みとく

    テクノロジーの襲来によって漢字が厄介者扱いされていた時代があった。未来の漢字の姿をどのようにすべきかを気で考え、不可侵の領域である字体まで踏みこんだ人々がいた。そんな方々が残した書籍(以下、造字沼ブック)を読み、臨書し、その想いを味わう連載です。今回4冊目。 1995年、パソコンが一般家庭にまで普及する起爆剤となったWindows95(日語版)が発売された年だ。日語を書いたり、情報を扱う環境も進歩したことにより「漢字を電算機で扱えない問題」はテクノロジーによって表向き解決された。 これと時を同じくして『漢字の略字デザイン:漢字のサイエンス』と名付けられた1冊の書籍が出版された。今回、造字沼として「21世紀に向けた漢字の姿」を説くこのを紹介したい。 ▲『漢字の略字デザイン: 漢字のサイエンス』(長谷川正義・著/1995年) 書の構成は「漢字の歴史」「略字の必要性」「簡略化の方法」

    漢字と化学の融合がもたらす明るい未来 - 『漢字の略字デザイン:漢字のサイエンス』 長谷川正義(1995)|造字沼ブックス/文字の本を発掘して読みとく
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    nakayossi 2020/09/07
  • 漢字の機械化-竹内強一郎(1958)|造字沼ブックス/文字の本を発掘して読みとく

    相当文化が進んだ国家で、国字の変更の如きは容易ならぬ革命である 前回紹介した長野利平氏の『日常用略字の体系』より遡ること25年。1958年に出版された1冊の書籍がある。『漢字の機械化』(1958年、竹内強一郎・著)と名付けられたこのもまた、タイプライターに搭載するための漢字を提案したものだ。今回は造字沼としてこのを紹介したい。 とてもコンパクトにまとまったである。61ページの中で、前半は課題を中心に著者の思いが語られ、35ページから終わりまでの30ページ弱で一気に機械化されゆくさまは爽快である。180字の字体サンプルを収録している。 ともあれ、提示された字体を見ていただきたい。(『漢字の機械化』より) ※元の文章は最後に掲載 なぜこうなった 著者の竹内強一郎氏は、電気工学科を卒業後、アメリカの大学でマスターオブサイエンス取得、電気工学の研究者となった。その後、教職を経て、1951

    漢字の機械化-竹内強一郎(1958)|造字沼ブックス/文字の本を発掘して読みとく
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    nakayossi 2020/08/24
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