平塚市を拠点に活動する市民グループ「湘南の美術を学ぶ会(湘美会)」が、6年がかりで市内の公共施設にある美術工芸品約330点を調べ上げ、作品名や作者、大きさなどをまとめたデータ集(全11冊)を完成させた。全国的にも珍しい取り組みといい、“隠れた名作”を発掘する成果も生まれた。ファイルは今月から、JR平塚駅南口のひらつか市民活動センターで一般公開している。(鈴木英二) 平塚市出身で「春陽会」などで活躍した洋画家・本荘赳の油絵「 蹲 ( うずくま ) る黄牛」や、「虹の画家」として知られる 靉嘔 ( あいおう ) (本名・飯島孝雄)さんの版画「新幹線A・B」など、著名な芸術家の作品も含まれる。 中央画壇で華々しく取り上げられるような作品ではないが、作品の一部は公民館や小中学校のロビーや廊下で市民の目を和ませている。市が備品登録していた公共施設の作品149点以外に、市民などから寄贈されたものの、市