『憲法』の教科書の定番と言われるこの本のアタマの部分を読んでみました。まあ、当たり前のことを確認することになるのだけど、私が学生だった頃の当たり前はいまとなっては必ずしも当たり前ではないので。 まず、憲法が押しつけられたものだという話が出て来るとき、完全に抜け落ちているのはマッカーサー三原則のなかには、天皇が元首であり、皇位は世襲されるというという主旨の項目も含まれていたということだ。そして、これは、極東委員会開始以前に、天皇を統治のために利用できるとふんだGHQが残しておきたかったからだと言われている。つまり、現行の天皇制も憲法が押しつけられなければ、極東委員会の意向に従って廃止されていたかもしれないわけである(旧皇族・華族の末路を考えるとどうなっていたのでしょうね)。この点で現行の天皇制も平和憲法も押しつけであることに変わりがない。 他方で問題になるのは、ポツダム宣言の受諾に伴う憲法改