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ブックマーク / magazine-k.jp (10)

  • 第1回 ブックオフという「図書館」の登場

    二種類の「古屋」から考える 突然だけれど、「古屋」といわれたとき、あなたの頭にはどういった風景が思い浮かぶだろうか。 薄暗く狭い店内にぎっちりとが重ねられ、店の奥ではこわそうな店主のおやじがぶすっとした顔で座っている―― あるいはこうだろうか? 蛍光灯で明るく照らされた店内にはぴっしりとが並べられ、そこかしこにいる制服を着た店員がにっこりとした顔で呼び込みをしている―― 多くの人にはこの二つの光景のどちらかが思い浮かんでいるのではないだろうか。まったく異なるこの二つの古屋は、そっくりそのまま「ブックオフ以前」と「ブックオフ以後」の古屋に対応している。日を代表する古屋チェーンである「ブックオフ」。「新古書店」ともよばれる矛盾した呼び名があるその古屋は、それほどまでに日の古をめぐる風景を変え、そしてそれは古の風景だけではなく、そのものをめぐる風景をも変えたのだ。 どう

    第1回 ブックオフという「図書館」の登場
    namisk
    namisk 2019/02/15
    高校生の時は腰が痛くなるまで漫画を立ち読みしてたなぁ。過去の名作をたくさん読ませてもらった。
  • 書誌情報の「脱アマゾン依存」を!

    去る8月25日、図書館蔵書検索サービス「カーリル」のブログに掲載された「サービスに関する重要なお知らせ」を読んで、驚いた人は多いと思う。この日のブログにこのような一節があったからだ。 カーリルでは、Amazon.com, Inc.が保有する豊富な書誌情報(のデータベース)をAmazonアソシエイト契約に基づき活用することにより、利便性の高い検索サービスを実現してきました。現在、Amazon.comよりカーリルとのAmazonアソシエイト契約が終了する可能性を示唆されているため対応を進めています。 Amazonアソシエイト契約の終了は現時点で決定事項ではございませんが、カーリルではこの機会に、Amazonのデータを主体としたサービスの提供を終了し、オープンな情報源に切り替える方針を決定しました。現在、新しい情報検索基盤の構築を進めておりますが、状況によっては一時的にサービスを中断する可能性

    書誌情報の「脱アマゾン依存」を!
    namisk
    namisk 2017/09/01
    ふむ。"ようするに、いま消えているのは「本がデータベースと紐付けられていない本屋」なのではないか。"
  • ウィキペディアタウンをMLAの立場から考える

    この数年、文化資源を保存・活用する機関である図書館・博物館・文書館等(以後、MLAという)の所蔵資料を「拓く」新たな試みが始まっている。 日においてその端緒となったのは2014年3月に行われた、京都府立総合資料館による国宝東寺百合文書の公開である(福島幸宏 「京都府立総合資料館による東寺百合文書のWEB公開とその反響」カレントアウェアネス-E No.259 を参照)。 上記に限らず、日においての現段階の試みは、資料のデジタル化のあと、クリエイティブ・コモンズ・ライセンスを適用してウェブに出すという方法をとっている。MLAの所蔵資料のポテンシャルを引き出すため、現段階の技術と環境を背景に、大量かつ高精細のデジタル画像を作成したのち、適切なシステムとライセンスを付与することで、市民社会と共有するという試みと言えよう。 この手法が有効であることは、MLAの将来が市民社会とともにあり、そのため

    ウィキペディアタウンをMLAの立場から考える
  • 海の見える一箱古本市のこと

    「一箱古市」とは、「素人からプロまでが同列に古を販売するフリーマーケット型の古市」である。出店者は「店主さん」と呼ばれ、それぞれに好きな屋号をもち、一箱分のを持参して、その日限りの屋さんを開く。どんなをいくらで売るかは自由。 はじまりは2005年に東京の谷中・根津・千駄木で開催された「不忍ブックストリートの一箱古市」で、「一箱の」を通じたコミュニケーションの形が評判を呼び、現在は全国各地で開催されている。谷根千ではじまった経緯は、一箱古市の産みの親である南陀楼綾繁(なんだろうあやしげ)さんの著書『一箱古市の歩き方』(2009年、光文社新書)に詳しい。 瀬戸内・高松の一箱古香川県高松市で開催している「海の見える一箱古市」は、今年で3年目を迎えた。初開催は2015年9月。東京でスタートしてから10年後ということになる。この10年で全国に広がり、昨年(2016年)1〜

    海の見える一箱古本市のこと
  • 選書専門店「双子のライオン堂」の野望

    作家の棚を覗ける屋 双子のライオン堂は選書専門店である。そう名乗ると、何が専門ですかと聞き返されることが多い。なので「作家の棚を覗ける屋です」と付け加える。すると、やっとお店の趣旨が少し伝わる。 現在の場所は、東京赤坂にある古いマンションの1階だ。5坪弱のスペースに約2000冊のが並んでいる。新刊が1600冊、残りが古書や同人誌、ミニコミ誌。新刊か古書かという区別には、とくにこだわりはない。こだわりたいのは、よいかどうかという点のみ。そこで仕入れに、信頼できる方々による「選書」という基準を導入した。 高校時代から、「双子のライオン堂」の名でネット古書店を10年ほどやっていた。その後、2013年5月に東京の白山に実店舗を開いた。 屋を実店舗として開業するにあたり、自分なりに「よい」とは何だろうかと考えた結果が「選書」だった。大学時代に、信頼する先生に進められたは面白かった。

    選書専門店「双子のライオン堂」の野望
    namisk
    namisk 2016/03/15
    白山にあったなら行けばよかった。
  • 新潮社がBook Bangをはじめたわけ

    昨年12月1日、出版界隈をざわめかせたサービスがローンチした。「Book Bang(ブックバン)」という書評総合サイトがそれだ。書評サイト自体は珍しくない。しかし新潮社が手がけるにもかかわらず、多彩な――いっけん競合とも思える――出版社・新聞社・取次会社が一堂に会していることで、「いったいどんな背景や狙いがあるのか?」と業界関係者が関心を寄せたのだ。担当者である新潮社「のまわり」WEB事業室・長井藍さんに話を聞くことができたので、気になるポイントについて紹介していきたい。

    新潮社がBook Bangをはじめたわけ
    namisk
    namisk 2016/01/27
    書評が集約されているのは非常に良いと思う。なんで今までなかったんだってくらい。
  • 大学は《自由》だから息苦しい

    なんとも溜息の出るを読んでしまった。 近代日文学を専門とする名古屋大学准教授の日比嘉高『いま、大学で何が起こっているのか』(ひつじ書房、2015・5)は、文部科学省を中心に大学改革の名で現在唱えられている、文学部の縮小・廃止政策や人文社会系不要論に対して、社会全体の自由と多様性の観点から危機感を表明する警世の書である。もとは日比のブログで発表されたものだ。 溜息の原因は、文系学問に対してほとんど敬意のない文科省やその主張を後押しする世の空気感を改めて確認したことも当然ある。ただ、それ以上にがっかりしてしまうのは、『いま、大学で何が起こっているのか』というが、好意的に書けば正論すぎて、率直に書けばフツーすぎて、単純にツマラナイということにある。 急いで断っておかねばならない。私は在野(大学に所属しない)研究者である。それ故、「ツマラナイ」などと書くと、官学者のものなどポジショニング的に

    namisk
    namisk 2015/07/15
    以下には同意。"「スーパーグローバル大学」などいうセンスの欠片もない文言を恥ずかしげもなく用いる文科省が実に下らないという点"
  • ウィキペディアを通じてわがまちを知る

    ぼくがウィキペディアタウンを知ったのは2012年のことだったと思う。イギリスのモンマス(Monmouth)が世界初のウィキペディアタウンに認定されたというニュースがフェイスブックのタイムラインに流れてきたところ、偶然目にとまったのだった。 参考:Welcome to the world’s first Wikipedia Town(Wikimedia Blog) モンマスはイギリスのウェールズ南東に位置する人口9千人弱の小さな田舎町で、11世紀初頭にノルマン人の軍事拠点として発祥。モンマス城をはじめ千年近くの歴史を持つ遺産が多く残されているらしい。そんなモンマスで、ある活動が立ち上がった。文化機関のスタッフや市民によるボランティアグループが名所旧跡や博物館の所蔵品など街の観光資源になりそうなあれこれについての記事や写真を次々にウィキペディアにアップロード、そして、ウィキペディアの記事へのリ

  • 北米電子書籍市場からのソニー撤退に思うこと

    ソニーが北米のeリーダーストアをたたんでKoboに譲渡するというニュース。日ではそれなりに騒ぎになっているようですが、アメリカ人は「モノ作り」とか、ソニーブランドに対する愛着などというものは全く持ち合わせていないので、eリーダーの持ち主も、「あっそう、これからはを買うときはKoboになるのかぁ」ぐらいのクールな感想かと思います。カナダ人に至っては、あらら、ますますKoboの寡占状態(注:2012年の端末市場のシェアではKoboが46%、ソニーが18%。アマゾンは24%)かぁ、という程度の反応でしょうか。 Koboに移行することになるeReaderユーザーの蔵書にしても、もともとeリーダーストアのセレクションがKoboよりも少なかったおかげで、読めなくなってしまうものはそんなにないし、仮にあったとしても、3月末までに端末にダウンロードしておけば、その後も読むことはできるそうなので、大騒ぎ

    namisk
    namisk 2014/02/14
    Koboは意外に悪くない仕事をしてるんだな、と思った。
  • リアル書店で電子書籍を売るということ

    三省堂書店とBookLive!は12月19日、の表紙をカメラで読み込むと電子書籍の検索や、書店員のPOP・コメントなどが表示できるアプリ「ヨミ Cam(よみかむ)」を発表しました。既に複数のメディアで記事になっており、SNSでの反響を見る限り比較的好意的に受け止められているようです。 それに対し、朝日新聞が12月22日に掲載した「対アマゾン、電子書籍で連携 書店や楽天など13社、めざせ『ジャパゾン』」という記事は、インパクトのあるキーワードもあってか、ネット上では批判的に捉えている方が多いように感じられます。今回は、この二つの似て非なる事象を通じ、「実店舗での電子書籍購入」の今後の可能性について考察します。 電子書籍の店頭購入サービスはすでに展開中 三省堂書店とBookLive!は以前から、店頭で電子書籍が購入可能な「デジ(でじぽん)」というサービスを展開しています。以前は三省堂神保町

    namisk
    namisk 2013/12/25
    なるほど。良い記事。
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