週末、通信についていろいろ考えていた。 たとえばここに一つの懐中電灯がある。50m先の誰かに向けてスイッチをつけたり消したりすれば多分何かの情報が送れるのだと思う。プロトコルとやらを決めておけば相手に何かが通じたり、あるいは通じずに誤解したりするのだろう。 ただこの通信やら情報やらはちょっと上等な気がする。 そうではなくもっと前の状態、懐中電灯の明かりが届いた瞬間のことを考える。 明かりが届いたとき、あるいは明かりが届いたことを知ったとき、その明かりがなんらかのシグナル(信号)を持っていなくとも、場合によっては送受信者に伝わることがある。 それはたとえば送受信者が「知らないことがあるのを知らない」状態から「知らないことがあったことを知った」状態に遷移するという類のことだ。 言葉を変えれば《無知》から《未知》に変わるということだと思う。そして無知というのが静止した状態だとすれば、未知というの