【ロンドン=土佐茂生】英国防省は4日、50年以上の歴史があるUFO(未確認飛行物体)の調査部門を1日に閉鎖したと明らかにした。財政難が理由で、同省は「いかなるUFOの情報も、英国にとって可能性のある脅威ではなかった」としている。 同省は1日、国民がUFOの目撃情報を寄せる電話番号やメールアドレスを廃止。担当者を他の部署に移した。これにより年間4万4千ポンド(約650万円)の歳出削減になるという。 この部門は、UFOを目撃した英国民が連絡する場所が無かったため、国防省内に設置された経緯がある。同省は「目撃情報の正体を明らかにするほどの力はなく、これ以上のUFO調査は国防上の利益にもならない。防衛力をアフガニスタンの最前線など、より必要な場所に注ぐことが重要だ」としている。 今後、目撃情報が寄せられても対応しない。領空域はこれまで通りレーダーで監視し、空軍が出動に備えるという。