一般向け 研究者向け 2020/10/22 新型コロナウイルス感染から回復した患者から単離したモノクローナル抗体は新型コロナウイルスの予防・治療に有効か? 前号の記事でも記載したように、SARS-CoV-2のSpikeタンパク質のS1サブユニットに存在するReceptor Binding Domain(受容体結合ドメイン;RBD)に対する抗体はウイルスの、ACE2(Angiotensin-converting enzyme2)ウイルス受容体への結合を阻害し、感染を阻止することが期待されます。新型コロナウイルスに感染した患者の血漿から調製した抗体は、受動的ワクチンとして感染予防に効果を示す可能性があります。このような受動免疫は、通常のワクチンとは異なり、抗体はやがて分解されるので、長期予防は期待されませんが、直ちに効果を示すという点で優れています。 新型コロナウイルス感染から回復した患者の血