鳥取砂丘を舞台に培われてきた乾燥地研究に、砂漠化の進行などを背景に海外からの関心が高まっている。拠点の鳥取大乾燥地研究センター(鳥取市浜坂)には中東・サウジアラビアが今夏10万ドル(約1000万円)の支援を表明し、先月にはアフリカ南部・ボツワナの駐日大使も視察に訪れた。乾燥地の緑化や食糧生産につながる品種改良などの研究依頼が多く、研究者は「深刻な干ばつや水不足への対策につなげたい」と意欲を示している。 鳥取砂丘近くにあるセンターは、前身組織が1923(大正12)年に設立され、乾燥地を専門に研究する国内唯一の組織だ。鳥取大にとどまらず、全国の大学などの共同研究拠点として干ばつや砂漠化の問題に取り組む。毎年各国から留学生や研究者が訪れ、ここ5年間で25カ国と共同研究をしている。 熱い視線を送るのが、国土の多くを砂漠に覆われているアフリカや中東諸国だ。 サウジアラビアは今年7月、国営石油会