イラクの少数民族クルド人は9月25日の歴史的な住民投票で、圧倒的多数でイラクからの独立に賛成した。だが住民投票実施には、イラク政府だけでなく周辺国がそろって反発しており、14年以上戦争が続くイラクの安定に悪影響を及ぼしかねない。 クルーニー夫妻、虐殺でISISを告発。「覚悟はできている」 今回の住民投票は、イラク北部のクルド自治区に居住する有権者が投票し、賛成票は92.73%に達した。自治政府で事実上の大統領を務めるマスード・バルザニ議長は独立賛成派の勝利を宣言し、クルド人が昔から居住するイラク北部と、イラン、シリア、トルコにまたがる地域に暮らすクルド人の自治権獲得を宣言した。だがイラクも他の3カ国も、クルド人の独立に激しく反発している。 「住民投票の結果は無効だ。憲法の枠内で対話を始めるべきだ。イラク政府は今回の結果に基づく交渉には一切応じない」と、イラクのハイダル・アバディ首相は9月2