東京・新宿区で寿司店を営む二本松進氏(65歳)が、築地市場で仕入れの後、妻が運転席で待っている車に戻り帰ろうとした07年10月の朝、車の右前に女性警官が立っていたので「今出ますので退いてくれませんか?」と言うと、「法定禁止エリアだ」と口論になり、二本松氏は公務執行妨害の現行犯で逮捕。築地署に19日間も拘束され、自分の留守で寿司店がつぶれることを恐れ、最後にやむなく虚偽の自白調書にサインさせられ、起訴猶予処分(罪は犯したが起訴はしない)となった。二本松夫妻は「取締り偽装と公務執行妨害のでっちあげだ」として警視庁と検察、裁判所(国)を相手取って09年10月に国家賠償請求訴訟を起こした。昨年末、女性警官2名の証人尋問が実現したが、供述の矛盾・変遷、質問に無言が続くなど、原告や複数の目撃証言と全く異なる証言に終始。今年3月7日の弁論準備では、原告が4人の目撃者証人尋問を重ねて要請した。警官の法廷証