【北京=矢板明夫】中国各地で24日から25日にかけて、クリスマス行事をボイコットする動きが広がっている。湖南省などでは大学生らが「中国人は外国の祭日を祝う必要はない」といった言葉を掲げ、デモを実施した。愛国主義教育を推進する習近平政権の施策により、若者の間で民族主義が高揚していることが背景にあるとみられる。 中国メディアによると、湖南省長沙市で24日、大学生ら数十人が伝統的な漢服姿で商店街を行進し、クリスマスセールを行う店に抗議するなどした。湖北省などでも同様のデモがあったという。 中国で警察が大学生のデモ申請を許可することは珍しい。このため、デモは当局の指示によるものだった可能性も否定できない。 陝西省の新聞「華商報」によれば、西安市の西北大学は今年からクリスマスを祝うことを禁じた。24日夜には中国の伝統文化に関するビデオ鑑賞会を催し、全学生に出席を義務付けた。構内には「西洋の文化拡張と