<ノーベル平和賞を受賞した人権活動家の劉暁波は獄中で末期癌になっているが、中国共産党は釈放どころか見舞いを受けるというまっとうな権利も与えていない> ここ数日、世界中の中国に関心がある人の間で一番話題になっているのが作家・人権活動家の劉暁波の病状(13日夕方に死去と報道された)だ。彼は「08憲章」を起草して08年に逮捕され、09年に「国家政権転覆扇動罪」で懲役11年の有罪判決を受けた。10年にノーベル平和賞を受賞した時は獄中にいた。授賞式の空っぽの椅子は、その1年の中でも記憶に残るニュースになった。 劉暁波は友人を通じて、同じ死ぬにしても中国国外でむしろ死にたい、という強い願いを公表。長期にわたり軟禁され、その結果鬱病になった妻の劉霞を心配し、彼女が彼と一緒に自由な世界に行くことを望んでいる。 刑務所に行く以前から、劉暁波には肝炎の病歴があった。しかし刑務所の極めて劣悪な住環境と飲食が彼の