全か無かの法則(ぜんかむかのほうそく、英: all-or-none principle, all-or-none law)とは刺激の強さと反応の大きさに関する法則であり、悉無律(しつむりつ)、全か無の法則(ぜんかむのほうそく)とも呼ばれる。 全か無かの法則は、筋繊維(筋線維とも)や神経繊維(神経線維とも)に見られるものである。これらの部分は、刺激に対して一定の反応を返す。神経であれば、それは興奮であり、筋繊維では収縮である。これらは、いずれも、その程度に様々な差があり、たとえば生物において、他のものに力を及ぼすのは筋繊維の収縮によるし、その力は状況に応じて調節されるものである。 ところが、それらの個々の構成要素においては、そのようなことは見られない。加えられた刺激が限界値(閾値)より弱い場合は全く反応しない。そして、閾値に達すると反応するが、その大きさは最大限度であり、それ以上に刺激を強め