【ワシントン=山田哲朗】ハトは数を理解する能力があるとする実験結果を、ニュージーランド・オタゴ大の心理学者らが23日付の米科学誌サイエンスに発表した。 抽象的な数の概念は、サルが持つと報告されているが、ハトの能力もこれに匹敵するという。 研究チームはまず1年がかりで3羽のハトを訓練。1~3個の図形を含む画像を、数が少ない順にくちばしでつつくようにした。 このハトに、1~9個の様々な図形を示した画像2枚を見せる実験をしたところ、ハトは図形の色や形に関係なく、数が少ない方を正しく選んだ。数の概念を理解して大小を比較したことになる。 研究チームのダミアン・スカーフ博士は「場所ごとに食物が多いか少ないかを比べられると、生存競争に有利だ。それで、数に関する能力も発達したのだろう」としている。