【バンコク=古田秀陽】スリランカ政府軍への抵抗を続けていた反政府武装勢力「タミル・イーラム解放のトラ(LTTE)」は十七日、LTTE寄りのウェブサイト「タミルネット」を通じ、「戦いは苦い結果に終わった」と敗北を認めた。ラジャパクサ大統領はすでに勝利宣言をしており、二十五年以上に及んだスリランカの内戦は事実上終結した。 政府軍当局者は同日、ロイター通信に対し、LTTE最高指導者のプラバカラン議長とみられる遺体が見つかったが、本人との確認には至っていない、と述べた。 一九八三年ごろから始まった内戦は、七万人を超える死者を出し、多数派で仏教徒中心のシンハラ人と、少数派でヒンズー教徒中心のタミル人の間に深刻な亀裂を生んだ。今後もLTTE残党らによる自爆テロなどが続く恐れは残る。