震災後、初めて水揚げされたカツオをより分ける気仙沼市魚市場の職員ら=28日午前6時26分、宮城県気仙沼市、越田省吾撮影 宮城県・気仙沼漁港で28日朝、東日本大震災後初めてカツオが水揚げされた。ご祝儀相場で3カ月半ぶりに活気が戻ったが、14年連続で守ってきた「生鮮カツオ水揚げ日本一」の座は揺らいでいる。 午前5時半、福島沖でとれたカツオ37トンを積んだ運搬船「第31大師丸」が入港すると、待ち受けた人々から歓声が上がった。大師丸の山本賢治漁労長(56)は「『絶対に気仙沼に揚げるんだ』と、ずっと思って漁を続けてきた」。 初回の入札で1キログラム2880円の最高値を付けた仲買人の佐々木利重さん(47)は「採算度外視。市場の仲間、漁師、支援してくれた人たちに感謝の気持ちを込めた」と話した。