巧妙手口、仮想通貨悪用も=脱税小口化、告発6分の1-マルサ苦闘の30年 2019年04月13日13時03分 平成の30年間、経済取引の透明化が進んだ。バブル時代に不正蓄財の手段として使われていた割引金融債はなくなり、偽名口座も減少。一方で、仮想通貨が悪用されるなど、脱税手段は巧妙化している。国税局査察部(マルサ)が告発する事件は小口化し、摘発総額はピーク時の6分の1に落ち込むが、国税庁幹部は「時代が変わっても脱税する人間はいる。マルサは最後のとりでだ」と力を込める。 〔写真特集〕脱税摘発~地中、床下、ポットの中にも~ 映画「マルサの女」が日本アカデミー賞の主要部門を総なめにしたのは、平成が始まる1年前の1988年。脱税に奔走する企業経営者と査察部の攻防を描いた映画のヒットで、マルサの認知度は一気に高まった。 地価や株価が値上がりを続けたバブル景気の真っただ中で、88年度に告発した事件の脱税