他人のたばこの煙を吸い込む受動喫煙の被害が広がっているが、日本の対応は世界的に見てかなり遅れているようだ。 厚生労働省の有識者検討会が最近まとめた「喫煙と健康影響」に関する報告書(たばこ白書)は、日本の受動喫煙対策は「世界最低レベル」と指摘し、「屋内の100%禁煙化を目指すべきだ」と提言している。白書が引用した世界保健機関(WHO)の受動喫煙評価によると、日本は「受動喫煙からの保護」、「マスメディアキャンペーン」、「広告、販売促進活動などの禁止要請」の3項目が「最低」で、G7 (先進主要7カ国)の中で最悪だった。 健康に悪影響を与える喫煙規制の動きは、世界的に広がっており、2005年2月には日本を含め168カ国以上が参加する「たばこの規制に関する世界保健機関の枠組み条約」が発効した。枠組み条約のガイドラインでは、各国に対し「屋内全面禁止」の法制化を勧告している。 WHOによると、世界