メンズウエアの胸元に、ワンポイントマークが復活している。かつては中年男性のゴルフ用ポロシャツに、必ずついていた傘や熊などのマーク。それが今、おしゃれな装飾としてさまざまな形に進化している。パリ、ミラノの07年春夏メンズコレクションでも、主要ブランドは軒並みワッペンや刺繍(ししゅう)によるマークを強調していた。 復活したワンポイントマークは、ブランドのロゴとは限らない。オリジナルのエンブレム(紋章)を大きくスポーツシャツに刺繍したドルチェ&ガッバーナも、これがブランドの正式紋章というわけではない。あくまでトレンドの「スポーツ気分」を、今風に表現しただけだ。あえて巨大化させたマークには、ジョークのニュアンスも感じられるが、慣れてくると何も装飾のない服のほうが、物足りなく思えてくる。 ボッテガ・ヴェネタも大きな数字をニットカーディガンの胸元に縫いつけた。こちらは60〜70年代に流行した、頭文字や