キヤノンのコンパクトデジタルカメラの「PowerShot N」が人気を博している。これまで3回行われた同社直販サイトによる予約販売はすべて即日完売。5月15日には4回目の予約販売が行われるが、この成り行きが業界内から注目されている。 人気の背景には、ユニークな製品コンセプトとともに、キヤノンマーケティングジャパン(キヤノンMJ)としては初めてともいえるマーケティング手法の存在がある。果たして、キヤノンMJは、PowerShot Nでどんな仕掛けを行ったのか。 褒められると、さらにいい写真が撮りたくなる PowerShot Nは、これまでのデジタルカメラとは一線を画したコンセプトによって開発された製品だ。 本体は手のひらサイズで正方形に近いデザインとし、前面部のほとんどをレンズが占める。シャッターボタンはなく、レンズまわりのシャッターリングか、画面をタッチして撮影する。画面は2.8型液晶を採