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科学哲学に関するnizimetaのブックマーク (92)

  • Daily Life:生物学者は「自然主義的誤謬」概念をどう使ってきたか

    July 16, 2020 生物学者は「自然主義的誤謬」概念をどう使ってきたか 最近発表された人間行動進化学会の声明の中で、「自然主義的誤謬」という哲学由来の概念が使われていた。 そこでは、自然主義的誤謬が、「「自然の状態」を「あるべき状態だ」もしくは「望ましい状態だ」とする自然主義的誤謬と呼ばれる「間違い」」という言い方で紹介されている。これを倫理学者が聞いたなら「いや、自然主義的誤謬はそういう意味じゃないんだけどなあ」と言いたくなるところであろう。しかし、進化生物学者と「自然主義的誤謬」という概念の付き合いはかなり長く、それなりの経緯がある。稿の目的はとりあえずその経緯を追うことで、「自然主義的誤謬」という概念の適切な用法とはなんだろうかということを考えることである。 最初に断っておくが、稿はいかなる意味でも体系的なサーベイとはなっていない。どちらかといえば、目立つ事例いくつかをつ

  • 草葉の読書記 |イアン・ハッキング『記憶を書きかえる』

    濃密な読書だった。最後の方になって著者の主張が分かった。そこまでは苦しい読書だった。 amazon読書記掲載。 ---------------------------------------------- これは記憶についての哲学のだ。何よりも、著者ハッキングはカナダの有名な科学哲学者である。確かに書は、精神分析がいかに受け入れられてきたか、受け入れられているかについて詳細な記述に溢れている。しかし書の目的は精神分析の紹介でも、その受容史でもない。また、精神分析の批判や論難、悪口を主としたものでもない。著者の目的は最後の方になってようやく姿を現す。その目的を理解しないなら、書を誤読する可能性は高い。 ではハッキングの目的とは何か。それは二点ある。 一つは、精神分析の登場により、記憶が人格の性を構成するものとなったことを示すことである。それ以前は、魂(soul)が人格の性だった

  • 『無限論の教室』、哲学とそれ以外

    しんじけ @shinjike @tenapi 自我の問題は中学生には重すぎるテーマかもしれません。たとえば、野矢茂樹の『無限論の教室』などは、中学生でも十分理解できることばで、数学の哲学入門を論じた傑作だと思っています。『数学ガール』に近い感じですね。海外にはないけど日にあるのはこういうすぐれた入門書かも。 2010-12-12 19:24:01 @tenapi @shinjike 中学生相手に「心は当にあるのか」なんて言っても聞く耳ないでしょうねえ... たしかに「無限ってなに?」ならいいかもしれない。でも「先生、くろもじがありません」って、いまの中学生はわかるのかな。 2010-12-12 19:28:49

    『無限論の教室』、哲学とそれ以外
  • 関係量子力学 (Federico Laudisa, and Carlo Rovelli, “Relational Quantum Mechanics”) - SEPproject

  • 書評 「統計学を哲学する」 - shorebird 進化心理学中心の書評など

    統計学を哲学する 作者:大塚 淳発売日: 2020/10/26メディア: 単行(ソフトカバー) 書は応用統計学にも造詣の深い科学哲学者大塚淳による統計学の哲学の入門書になる.序章では書について「データサイエンティストのための哲学入門,かつ哲学者のためのデータサイエンス入門」だとある. これまで読んだ統計学の哲学についてはソーバーの「科学と哲学」がなかなか面白かった.書ではソーバーでは扱っていなかった因果推論や深層学習についても論じられていて,そのあたりも勉強したいと思って手に取った一冊になる. 序章 統計学を哲学する? 序章では書のねらいと構成が書かれている.ねらいとしては,上記の入門書というだけでなく,「統計は確固とした数理理論であり,そこに哲学的思弁が入り込む余地はない」とか「統計は単なるツールであり,深遠な哲学とは無縁だ」とかいう誤解を解きたいということが挙げられている.

    書評 「統計学を哲学する」 - shorebird 進化心理学中心の書評など
  • 『大塚(2020)「統計学を哲学する」を読む』

    光栄にも大塚淳先生より新著「統計学を哲学する」(名古屋大出版会: 以下「書」)を御恵投いただきました。御礼に替えて、簡単に内容を紹介し議論をしていこうかと思います。特に書が導入した「存在論」「意味論」「認識論」という三つの区別の意義を大久保の視点から論じます。最後に、私が関心を持った今後の展開について言及します。 ・はじめに 科学哲学とは、どのような分野なのだろうか。もちろん私が考えるにはあまりにも大きすぎる問だが、他の人に紹介するなら「科学における概念や論争を分析すること」あるいは「ある学術的主張の背後で暗黙的に措定されている前提を分析すること」と答えるかもしれない。書の著者がTwitter述べた通り、 Jun Otsuka@junotk_jp あと哲学っていうと論理が及ばないところを棍棒で殴り合う、っていうイメージがあるみたいだけど、それは全くの誤解ですね。むしろ私のイメージする

    『大塚(2020)「統計学を哲学する」を読む』
  • 統計学を哲学する « 名古屋大学出版会

    目 次 序 章 統計学を哲学する? 1 書のねらい 2 書の構成 第1章 現代統計学のパラダイム 1 記述統計 1-1 統計量 1-2 「思考の経済」としての記述統計 1-3 経験主義、実証主義と帰納の問題 2 推測統計 2-1 確率モデル 2-2 確率変数と確率分布 2-3 統計モデル 2-4 推測統計の世界観と「確率種」 第2章 ベイズ統計 1 ベイズ統計の意味論 2 ベイズ推定 2-1 仮説の確証と反証 2-2 パラメータ推定 2-3 予測 3 ベイズ統計の哲学的側面 3-1 帰納論理としてのベイズ統計 3-2 内在主義的認識論としてのベイズ統計 3-3 ベイズ主義の認識論的問題 3-4 小括:ベイズ統計の認識論的含意 第3章 古典統計 1 頻度主義の意味論 2 検定の考え方 2-1 蓋然的仮説の反証 2-2 仮説検定の考え方 2-3 検定の構成 2-4 サンプルサイズ 3 古典

  • 量子という謎 白井仁人著 東克明著 森田 邦久著 渡部鉄兵著

    量子力学を応用した科学技術が、現代社会のいたるところに浸透した現在。いまや量子力学の正しさを疑う者は少ない。しかし、ふとこの知の体系における基礎概念の哲学的含意を問うと、とたんに明確な答えが遠のいていく。そんな量子力学にまつわる概念的問題を網羅的にまとめた、初歩的な知識から一歩先に進むための2冊目の入門書。 はじめに 第I部 哲学的準備 第1章 量子力学における観測とその問題 1.1 序 1.2 量子力学における観測問題 1.3 解決のための選択肢 1.4 射影公準__ 1.5 残された課題 付録: 異なる定式化による観測問題(?) 第2章 EPR論証とベルの不等式 2.1 EPR 論証 2.2 ベルの議論と非局所性 2.3 非局所性・信号伝達可能性・因果 付録: テンソル積ヒルベルト空間 第3章 コッヘン=シュペッカーのNO-GO定理 3.1 スピン角運動量:スピン1の場合 3.2 コッ

    量子という謎 白井仁人著 東克明著 森田 邦久著 渡部鉄兵著
  • 谷村ノート関連まとめ(気が向いたら随時更新) - ボール置き埸

    自分があとで見てもわかるように、そして他の人にとって議論の整理になるようにまとめていますが、もし転載等をやめてほしいというお願いがあったらコメントやツイッターなどで連絡をください。削除します。 追記(2023年4月8日) 久々に確認したら谷村先生自身が自身の補足ノートおよびそれへのリプライ等をまとめているので、以下のリンクを参照されたい。 http://www.phys.cs.is.nagoya-u.ac.jp/~tanimura/philosophy-related-works.html その上で、記事は当時のツイッター上でのコメント一覧として読んでいただければ幸いである。 経緯 追記:森田先生からのリプライ(森田ノート) 追記:忙しい人のための谷村ノート関連まとめ 哲学サイド 物理学サイド 個人的な参考文献まとめ(哲学のみ) 時間論や分析哲学について参考になるであろう文献 心の哲学

    谷村ノート関連まとめ(気が向いたら随時更新) - ボール置き埸
  • 「web上で読める哲学系ブックリスト」のリスト - 川瀬和也 研究ブログ

    web上で読めるブックリストは、独学する際の重要な指針となってくれます。しかし、様々な媒体でバラバラに公開されているため、存在に気づくことがなかなか難しいという難点があります。そこで、ここでは、自分用の備忘録も兼ねて、web上で見つけた哲学系のブックリストを、簡単に分類した上でリスト化することにします。(記事中、敬称は「さん」に統一します。) 最初に読みたい 「哲学を学ぶなら岩波文庫を全部読め」を信じてはいけない理由 https://mitorizu.jp/column/column-interview/philosophy-as-learnable 長門裕介さんのインタビュー。「岩波文庫を全部読め」のような読書指導がなぜよくないのか、古典と入門書の関係をどう考えれば良いかなど、最初に読んでおくと心構えができる。哲学入門者のためのブックリストもある。 分析哲学 分析系の理論哲学関連で、ある

    「web上で読める哲学系ブックリスト」のリスト - 川瀬和也 研究ブログ
  • Philosophy of Science Books in Japanese

     科学哲学日語ブックガイド (最終更新 2023年12月18日) 伊勢田哲治 近年日語でよめる科学哲学の書籍も増えてきたが、そのためどういう順番で何を読めばよいかわからないという問題も生じている。科学哲学に関する情報も最近はかなりインターネットで調べられるようになってきたが、中途半端な知識で書かれた不正確なものも多く、信頼できる書籍の重要性は以前と変わらない。 リストに収録しているのは日語の書籍(一部論文)のみである。英語に特に抵抗がないなら、専門外の人でもStanford Encyclopedia of Philosophyなどの英語の情報源に向かった方が効率よく科学哲学の研究動向を知ることができる。 凡例 ・紹介した中には絶版書も多いが、図書館等で利用できるだろうことも踏まえて、特に入手可能なものとそうでないものを区別はしていない。 ・科学哲学を專門としない人が読むことを想定

  • 確率の哲学理論

    和書 和書トップ 予約 子どもと学び 医学・看護 働きかた サイエンス&IT コミック プレゼントにおすすめの ジャンルでさがす 文芸 教養 人文 教育 社会 法律 経済 経営 ビジネス 就職・資格 理学 工学 コンピュータ 医学 看護学 薬学 芸術 語学 辞典 高校学参 中学学参 小学学参 児童 趣味・生活 くらし・料理 地図・ガイド 文庫 新書・選書 コミック ゲーム攻略 エンターテイメント 日記・手帳・暦 これから出るをさがす 文芸 教養 人文 教育 社会 法律 経済 経営 ビジネス 就職・資格 理学 工学 コンピュータ 医学 看護学 薬学 芸術 語学 辞典 高校学参 中学学参 小学学参 児童 趣味・生活 くらし・料理 地図・ガイド 文庫 新書・選書 コミック ゲーム攻略 エンターテイメント 日記・手帳・暦 フェア キノベス! 紀伊國屋じんぶん大賞 書物復権 芥川賞・直木賞

    確率の哲学理論
  •  「系統体系学の世界」 - shorebird 進化心理学中心の書評など

    系統体系学の世界: 生物学の哲学とたどった道のり (けいそうブックス) 作者: 三中信宏出版社/メーカー: 勁草書房発売日: 2018/04/24メディア: 単行この商品を含むブログ (16件) を見る 書は三中信宏による「思考の体系学」に続く単系統群トリロジー第2弾に当たり,分類学(taxonomy)と系統学(phylogenetics)を含む体系学(systematics)とはどのような知的営みであるのかをそのパターン(学説史)とプロセス(科学哲学)から深く解説する一冊.当初上下2巻で構想されていたものが1巻に収まっており,内容が凝縮された濃厚なになっている. プロローグ プロローグは10年前にある雑誌に書いた三中の自分史から始まっている.宇治で少年期を過ごし昆虫や古銭を蒐集していた著者は高校大学時代になるとや論文を読みながらマルジナリアを書き込むことに喜びを見いだすようになる

     「系統体系学の世界」 - shorebird 進化心理学中心の書評など
  • paradigm

    このウェブサイトはクッキーを利用し、アフィリエイト・リンクを含んでいます。サイトの使用を続けることで、プライバシー・ポリシーに同意したとみなします。 パラダイムの来の意味は「模範」であり、クーンは、科学教育において学生が模範として模倣する教科書的な理論や実験方法をパラダイムと名付けた。正常科学においては、科学者はパラダイムに基づくパズル解きに従事するが、これは軽蔑するべき非生産的活動ではなく、科学が来の機能を発揮するために必要なことであり、科学革命を頻繁に起こすよりも経済的に合理的である。科学革命においても新しいパラダイムは古いパラダイムを引き継いで生まれる。革命が非連続に見えるのは、競合するパラダイムの権力関係が急激に変化するからであって、新しいパラダイムが無から生じることはない。科学革命は、政治革命と同様に、システムの存続のための権力闘争であり、理論が現実をよりよく模写するためにパ

    paradigm
  • ウォルター・ワラス(1971→2018)『科学論理の社会学』 渡辺深 訳 - ミネルヴァ書房

    社会学において科学的であるということはいかなることか。観察、一般化、仮説の過程、そして言語的論理と数学的論理との違いを論じつつ、科学としての社会学とは何かを探る。理論と方法の循環モデルは、「ワラスの輪」と呼ばれ、互いに回転しながら科学的過程を構成することを示したものとして著名。書は、社会科学である社会学の基礎の部分を論じた古典的名著として読み続けられている。(原書:Walter L. Wallace. 1971 The Logic of Science in Sociology. Chicago: Aldine Publishing Company.) [ここがポイント] ◎ 科学としての社会学の基礎の部分を論じる。 ◎ 1971年の刊行以来読み継がれる古典的名著の全訳 はしがき 第1章 序 文 科学と三つの選択肢 科学的過程における諸要因の概説 デュルケームの『自殺論』にもとづく解説

  • 慶應義塾大学出版会 | ルールなき省察 | D・ウェイド・ハンズ 高見典和 原谷直樹 若田部昌澄

    語版序文 序文 第1章 序論 1.1 経済学方法論 1.2 現代の科学論 1.3 主題を変更する 1.4 読者への案内 第2章 経済学の方法論的伝統 2.1 経済学方法論のミル的伝統 2.2 他の実証主義的見解 第3章 科学哲学における「定説」の崩壊 3.1 科学哲学における「定説」 3.2 「定説」への攻撃 3.3 第一戦目の応答 3.4 自然主義的転回への舞台設定 第4章 自然主義的転回 4.1 認識論を自然化する 4.2 心理学と,知識に対する認知的アプローチ 4.3 ダーウィンからの励まし:進化論的認識論 4.4 消去的唯物論と心の哲学 第5章 社会学的転回 5.1 社会と科学知識 5.2 科学知識の社会学 5.3 自然,社会,SSK,経済学 第6章 プラグマティズム,対話,立場 6.1 プラグマティズム的転回 6.2 ネオ・プラグマティズムと対話的転回 6.3 フェミニズム認

    慶應義塾大学出版会 | ルールなき省察 | D・ウェイド・ハンズ 高見典和 原谷直樹 若田部昌澄
  • 機能的文脈主義 - Wikipedia

    機能的文脈主義(きのうてきぶんみゃくしゅぎ、英語: functional contextualism)は、プラグマティズムと文脈主義に根ざした現代の科学哲学の一派である。 概要[編集] 機能的文脈主義は、行動科学の分野全般、特に行動分析学と文脈的行動科学において活発な発展を遂げ、関係フレーム理論として知られる言語理論の基盤となっている[1] 。 その応用例の一つに、アクセプタンス・アンド・コミットメント・セラピー(ACT、アクト、収容自己投入療法)がある[2]。これはスキナーの徹底的行動主義を再検討し、機能的・文脈的要素を強調したもので、スティーブン・ヘイズ(Steven C. Hayes)によって提唱された。ACTは、思考や感情、行動のような心理的な状況が生じる文脈における操作可能な変数に焦点を当て、正確性・広域性・縦深性を確保したままにそれらの事象を予測し、変容させる重要性を強調してい

  • 大西勇喜謙 個人ウェブサイト

  • 科学とモデル « 名古屋大学出版会

    目 次 序 文 第1章 はじめに 1 水をめぐる2つの難問 2 モデリングのモデル 第2章 3つの種類のモデル 1 具象モデル —— サンフランシスコ湾-デルタ地帯モデル 2 数理モデル —— ロトカ-ヴォルテラモデル 3 数値計算モデル —— シェリングの人種分離モデル 4 これらのモデルに共通する特徴 5 モデルは3種類だけか? 6 モデルは3種類よりも少ないか? 第3章 モデルの構成 1 構 造 2 モデル記述 3 解 釈 4 構造の表現能力 第4章 フィクションと慣習的存在論 1 数理構造中心説に反対して —— 個別化、因果、額面通りの実践、という問題 2 シンプルなフィクション的説明 3 シンプルな説を強化する 4 なぜ私はフィクション主義者ではないのか 5 慣習的存在論 6 数学、解釈、および慣習的存在論 第5章 対象指向型モデリング 1 モデルの作り上げ 2 モデルの分析 3

  • ポスト冷戦時代の科学/技術 - 岩波書店