財政危機のギリシャ支援のため、欧州連合(EU)のユーロ圏諸国が承認した国際通貨基金(IMF)と合同の巨額の協調融資をめぐり、スロバキアが3日、融資の早期実施に留保を表明、早くも足並みの乱れが表面化した。 ギリシャは19日に85億ユーロ(約1兆円)の国債償還の期限を迎える。EU欧州委員会報道官は4日、「ギリシャへの融資第1弾は19日までに必ず実行される」と強調したが、一部の国の融資実施がずれ込む可能性を認めた。 ブラチスラバからの報道によると、スロバキアのフィツォ首相は3日、ギリシャが金融支援の条件である緊縮策に着手するまで「融資はできない」と述べ、ギリシャ支援関連法案の承認を6月12日の総選挙後に先送りすると表明した。総選挙に向け、ギリシャ支援に反対する野党の批判をかわすのが狙いとみられる。(共同)