米銀JPモルガン・チェースでは、法律の専門家チームがかつて何千時間も費やした金融取引の解析を今や人工知能(AI)技術を応用した「学習する機械」が行っている。 JPモルガンでは「コントラクト・インテリジェンス(COIN)」と呼ばれるプログラムが昨年6月に稼働を開始。それ以前は商業融資の契約内容を解析する退屈でつまらない仕事に法律専門家や融資担当者が年間36万時間を費やしてきたが、COINのソフトウエアなら数秒で検証を終え、ミスも少なく休暇も申請しない。 同行はクレジット・デフォルト・スワップ(CDS)やカストディー(資産管理)契約といった別の種類の複雑な法律文書にCOINの技術を活用することも計画している。将来は規制の解析やコーポレートコミュニケーションの分析に役立てる可能性もあるという。 新たなプライベート・クラウドネットワークとマシンラーニング(機械学習)への投資で可能になったCOINは