クラウド重視の戦略が奏功する一方、ライバルAWSの牙城は堅い。顧客に新たなクラウド導入を促すとともに、競合への移行を防げるか。パートナーや顧客の声を真摯に聞く体制と姿勢が求められる。 クラウドサービスを提供する企業へと変貌したマイクロソフトだが盤石とはいえない。企業向けクラウドの売上高で米アマゾン・ウェブ・サービス(AWS)を上回る規模になったものの、売り上げの多くをOffice 365に頼っているとみられる。企業の業務システム基盤としてはAWSが優勢とされる。 パートナー数はAWSの2割 日本マイクロソフトの平野拓也社長も「AWSがクラウド基盤の市場で早くから実績を重ねているのは事実だ」と認める。国内の認定パートナー数はAWSの540社に対しAzureは130社と2割強にとどまる。パートナー数の多さは顧客企業の選択肢に直結する。 パートナーの拡充には持ちつ持たれつの補完関係を維持すること