考察対象の機能を体系的に分析するVEの中核的技法で、定型の質問を順次適用することで多数の構成機能の中から本質的な機能を見い出し、機能全体を体系化する。 FASTはVEの根幹をなす機能分析・体系化のテクニックで、対象(製品や設備、サービス、システム、プロセス、手続きなど)の機能を重要性や必要性を明らかにする。オリジナルはHow-Whyの観点から機能を整理する手法だが、その後にさまざまな発展形が派生し、現在では多数のFAST技法がある。日本で主流となっている機能系統図を使った技法もその1つである。 FASTの原形は米国スペリーランドのバリューエンジニアだったチャールズ・W・バイザウェイ(Charles W. Bytheway)がVA/VEの機能分析技法として考案したものである。VA/VEの基本技法は米国GE(ゼネラルエレクトリック)のローレンス・D・マイルズ(Lawrence D. Miles