横浜市鶴見区のマージャン店で1999年、8人が死傷した放火殺人事件で、死亡した店の経営者・山本孝さん(当時51歳)の相続財産を管理する弁護士が、山本さんの遺産を見舞金として分配するため、亡くなった被害者の遺族らを捜している。 事件は99年5月23日に発生。店長の男(当時55歳)が店内にガソリンをまいて放火し、店長や山本さん、客の計7人が死亡したほか、客1人が重傷を負った。 横浜市港南区に住む山本さんの姉(66)によると、山本さんは「優しく、気っぷもよくて、お祭りでは先頭に立っておみこしを担いでいた」。独身で、同居していた母・きょうさんの面倒を見ていたという。 きょうさんは2004年に95歳で亡くなったが、生前、「お店で楽しく遊んでいただけなのにこんな事になるなんて。タカちゃん(山本さん)が生きていたら、被害者の人たちに一生償ったと思う。遺産は遺族の方に分けたい」と話し、相続を放棄した