質問にまともに答えない。聞かれた趣旨とずれた発言を長々と続ける。 45分という党首討論の時間が過ぎるのを待つかのような、安倍首相の姿勢にあきれる。 今国会初めての党首討論は、自民党などがカジノ法案を週内にも成立させようと急ぐさなかに開かれた。 「なぜカジノ解禁なのか」。民進党の蓮舫代表がこの問題を取りあげたのは当然だろう。 だが首相の答弁は「(シンガポールで視察した)統合リゾート施設はカジノの床面積は3%のみだった」。一方で「これは議員立法だから、国会でお決めになること」とまるでひとごとのような発言も。 蓮舫氏がさらに「カジノはなぜ問題なのか。負けた人の賭け金が収益だからだ。どこが成長産業なのか」とただすと、首相は「統合リゾート施設には投資があり、雇用につながる」とようやく説明した。 法案は確かに議員立法だ。だが首相は、法案を提出した超党派議員連盟の元最高顧問だ。かつて「日本の成長戦略の目