政権叩きを面白がるだけの自分を猛省 著者の一人、布施祐仁氏はフリーのジャーナリスト。2016年7月、国連PKO(平和維持活動)として自衛隊が派遣されている南スーダンのジュバで大規模な戦闘が発生した。ジュバの現状は、派遣の条件を定めたPKO参加原則に反しているのではないか。だとしたら、政府は自衛隊をすぐに撤収させるべきではないか。そう思った布施氏は9月、南スーダンPKO派遣部隊の、7月戦闘発生時の日報を情報公開請求する。 『日報隠蔽――南スーダンで自衛隊は何を見たのか』(布施祐仁 三浦英之 著 集英社) 12月、防衛省から届いた決定通知書は「開示しないことと決定した」というもの。「本件開示請求に係る行政文書について存否を確認した結果、既に廃棄しており、保有していなかったことから、文書不存在につき不開示としました」というのがその理由だった。 破棄しているはずがない――布施氏の声をメディアが取り