奇襲戦法のような突然の総選挙に、とまどいを隠せない有権者が目立ちます。序盤、中盤と各報道機関の事前調査は、解散時以上の「自民党の圧勝」の予想が並びました。「アベノミクス選挙」と呼んで、長期政権の足がかりを築きたい安倍首相の意図は、冷めた反応のまま受容されていくのでしょうか。 どの世論調査でも、政治に対する国民の関心のトップは「社会保障政策」にあります。少子高齢化で人口バランスが大きく崩れている今、どうやって持続可能な社会保障政策が実現できるのか。だれにとっても他人事ではありません。 総選挙のラストサンデーとなった7日、札幌市内の応援演説で麻生太郎・副総理兼財務相が「子どもを産まないのが問題」とした発言が波紋を呼んでいます。それは以下のようなものでした。 <日本の場合は少子高齢化になって、昔みたいに働く人6人で高齢者1人の(社会保障に)対応をしていたものが、今はどんどん子どもを産まねえから、