渋谷駅ハチ公口からパルコ方面に向かって坂を登っていくと、ふと眼に止まる看板の文字。それは確か「たばこと塩の博物館」。「そういえばあったっけ!」「ちょっと気になってたけど、結局まだ入ったことないかも……」。そんな声が聞こえてきそうな、繁華街のど真ん中にあるのに(が故に?)、「知る人ぞ知る」といったイメージの強い博物館。著者にとって、この博物館はまさにそうした場所だった。 名前や扱っているもののマニアックさ故に、ちょっと入ってみたい。でも、アクセスが良いだけに、逆に行く機会を作りそびれる……。なので、「塩グッズの充実ぶりはちょっと凄いですヨ」という担当編集の話を聞くやいなや、早速取材を申し込むことに。これでようやく、興味津々だったあの建物に足を踏み入れられるというもの……。 改めて訪れてみて驚いたのは、道の反対側から何気に目で追っていた時とは全然違う外観の印象。あれ、何だか地味っていうより、機