文科省のサイトに「研究活動の不正行為への対応のガイドラインについて」というページがある。その中に、「研究活動の不正行為に関する特別委員会報告書(要旨)」が載っていて、「不正行為に対する基本姿勢」の項目には、次のように明記されている。「不正行為は、科学そのものに対する背信行為であり、研究費の多寡や出所の如何を問わず絶対に許されない。これらのことを個々の研究者はもとより、研究者コミュニティや大学・研究機関、研究費の配分機関は理解して、不正行為に対して厳しい姿勢で臨まなければならない」。このガイドラインの報告書は、2006年2月に設置された「研究活動の不正行為に関する特別委員会」によって作成され、同年8月に提出されたものだ。委員会の名簿を見ると、12人のメンバーの中に理化学研究所の吉田稔の名前がある。笑えない皮肉。和光のラボの者だが、化学遺伝学の研究者らしい。この報告書での「基本姿勢」に照らして