2010年12月26日12:19 カテゴリ プラセボー効果の不思議 臨床医学において、「ある薬が病気に効くかどうか」を調べる標準的方法は「二重盲検法」とされてきた。 効果を調べたい薬と、効果がないとわかっている偽薬(=「プラセボー」)とを用意した上で、薬を飲む患者も、患者を診ている医者も、飲んでいるのが本物の薬かプラセボーであるかがわからない状況の下で効果を比較するのである(「薬を飲んでいる側も出している側も本物かプラセボーかを知らない」という意味で「二重」のブラインド・テストなのである)。 なぜ、こうも七面倒なことをするかというと、「薬を飲む」とか「治療されている」という状況におかれるだけで、プラセボーでも「治療効果」が現れる患者が世の中にはたくさんいるからである(いわゆる「プラセボー効果」)。 一方、効果をモニターする医者の側も、患者が飲んでいるのが本物かプラセボーのどちらかを知ってい