これまで多くのヒット作を世に送り出してきた小学館のマンガ誌「週刊少年サンデー」。今は、マンガ誌全体の部数も減る“冬の時代”だが、かつてのマンガ誌は、何もないところから黄金時代を作り上げた。そこで、同誌初代編集長の故・豊田亀市(きいち)さんへの2008年の未発表インタビューを前後編で公開し、サンデー創刊の舞台裏を明かす。 ◇サンデーは学年誌強化のために誕生――「週刊少年サンデー」は豊田さんの企画から生まれたと聞いています。まず、どうして「サンデー」を創刊しようと思ったのか、その意図から聞かせてください。 マンガを中心とした「少年週刊誌」を出したいという考えは、かなり早くから持っていました。というのも、学習雑誌(「小学一年生」などの学年誌)でマンガに力を入れるべきだと考えていたから。小学館はマンガ月刊誌を出していなかった。マンガを中心にした雑誌を出すことで傑出したマンガ家を育て、それを学年誌で